関東から九州(福岡)まではクルマで片道1000km。高速道路を使っても12時間以上かかります。長期連休は昼夜問わず渋滞に巻き込まれたり、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)が混雑したり・・・ 。深夜の渋滞ではSAやPAで車中泊するクルマも多く、日中よりも駐車スペースが見つからず、なかなか休憩できないこともありました。安全で楽しい旅行にするには、余裕を持った計画と事前準備が大切です。今回はクルマで関東と九州を横断する際の注意点やお役立ち情報をご紹介します。
高速道路の注意すべき区間
【草津JCT】
長期連休は上下線とも渋滞しやすく要注意!
先ずは、新名神自動車道路と名神自動車道路をつなぐ滋賀県の草津JCT
コロナ前の長期連休、深夜割引と渋滞回避のため、夜10時頃に東名高速道路へ入ると、予想以上に交通量が多く驚きました。それでも、東名高速道路や新東名高速道路は車線が多いためか、渋滞にはなりませんでした。
しかし、慣れない徹夜の運転で疲れが溜まり、睡魔とも戦っている時間帯に、草津ICを先頭とする大渋滞が発生! このまま渋滞に突入すると居眠り運転の危険があるので、土山SAで少し仮眠して、草津JCTを通過したのは朝6時頃。東名高速道路を出発して約8時間。明け方には大阪を通過するつもりでしたが、予想以上に時間と体力を消耗してしまいました。
また、2022年1月2日午前10時頃、関東への帰路でも、Uターンラッシュで京都東IC付近から草津JCTまで渋滞していました。長期連休中の草津JCTは上下線とも、約30kmの大渋滞に巻き込まれる恐れがあります。事前に道路情報を確認して、渋滞していれば早めの休憩をオススメします。
【新名神高速道路】
新四日市JCTから甲賀土山ICは冬用タイヤ規制に注意!
図は、2022年1月上旬に寒波が到来した時の新名神高速道路の道路情報(引用:iHighway)です。新四日市JCTの先から甲賀土山ICまで積雪によるタイヤ規制で冬用タイヤやチェーンを装着しないと走行できませんでした。関東や九州で雪が降っていなくても、この区間は注意が必要です。
- 青色 :冬用タイヤ等装着
- ピンク:除雪作業
- 黄色 :凍結防止剤散布
スタッドレスタイヤやチェーンをお持ちでない方は、つけ外しが簡単で時速50km/hrまで走行できる布製タイヤチェーンはいかがでしょうか。高速道路のタイヤ規制にも対応しています。軽くてコンパクトなのでお守り代わりにクルマに積んでおけば安心です。
【東名高速道路 上り線】
長期連休は御殿場ICから大渋滞!
東名高速道路の厚木ICは、圏央道や小田原厚木道路とも繋がっているため、日常的に交通量が多く、普段の土日でも、朝は下り線、夜は上り線が渋滞します。長期連休中のUターンラッシュでは、上り線が午後から混雑を始め、夕方には御殿場IC付近から厚木ICの先まで大渋滞を起こします。写真は2022年1月2日 22時59分のGoogle mapですが、夜中になっても渋滞が解消されていませんでした。
この渋滞を回避する抜け道としては、新東名高速なら長泉沼津IC、東名高速なら沼津ICから箱根峠を目指して、小田原厚木道路から東名高速道路の厚木ICに合流するルートがあります。箱根峠までの一般道は蛇行した坂道が多く、不慣れな方には大変ですが、東名高速道路が大渋滞していれば、40-50分早い抜け道になります。
但し、小田原厚木道路は、特に厳しくスピード違反の取締りが行われています。クラウンを見かけたら覆面パトカーかもしれません。ご注意下さい!
【中国自動車道】
照明が少なく夜間は真っ暗、冬は積雪にも注意!
関東や関西の高速道路に慣れた方が、初めて中国自動車道を走ると、起伏やカーブの多さ、道路の整備状況に違和感を感じられるのではないでしょうか。照明も少なく、夜間は真っ暗な山の中をヘッドライトを頼りに走らなければなりません。交通量が少ないと、ちょっと不安になり、精神的にも疲れます。慣れない方は、昼間のうちに走行しましょう。
また、冬は積雪でチェーン規制や通行止めになることがあります。
実際に2021年の12月末は、積雪の影響で広域[福崎⇔鹿野]に渡り規制されていました。スタッドレスタイヤをお持ちでない方は山陽自動車道への迂回をご検討下さい。
【山陽自動車道】
照明が少なく夜間は真っ暗 ・夕方の下り線は西日がまぶしい
関東から九州までの走行ルートをGoogle mapやYahoo!カーナビで検索すると、渋滞や事故がなければ、中国自動車道ではなく、山陽自動車道を走行するルートがヒットするはずです。ただ、山陽自動車道も照明が少なく、夜は真っ暗です。また、夕方の下り線は西日が眩しく、運転しにくいため、サングラスを準備しておきたいですね。
便利なアプリ&サイト
カーナビ・道路情報
目的地までの最速ルートの検索や渋滞情報の精度を優先するとGoogle map。高速道路のナビゲーションのわかりやすさはYahoo!カーナビが圧勝。初めて走る高速道路は、Yahoo!カーナビの方が良いかもしれません。
渋滞情報ならGoogle mapやYahoo!カーナビで十分ですが、iHighwayでは簡単に高速道路上の事故や積雪によるタイヤ規制・通行止めの区間をチェックすることができます。更にライブカメラで全国の高速道路・サービスエリア・パーキングエリアの混雑や積雪などの状況を確認することもできます。
駐車場料金の検索
クルマで旅行するときに気になるのが目的地周辺の駐車場。単に駐車場の検索なら、Google mapやYahoo!カーナビでもできますが、このPPPark!は地図上で最安値の駐車場を検索することができます。
ガソリンスタンドの価格比較
関東から九州の長距離ドライブでは、どこかで給油しなければなりません。gogo.gsは全国のガソリンスタンドの価格を検索できる便利なアプリです。
ただ、今回、gogo.gsで関西・中国・九州のガソリンスタンドを検索すると・・・アプリよりもPCサイトの方が充実していました。個人的には以下のPCサイトをオススメします。
宿泊予約
言わずと知れた楽天トラベル。旅行には欠かせませんね。
サービスエリア・パーキングエリアの紹介
NEOPASA静岡
新東名高速道路・上り線
2022年1月2日夕方、Uターンラッシュで御殿場から大渋滞が発生していたので、早めの休憩と夕食にしました。NEOPASA静岡に立寄ると・・・ガンダムがお出迎え、フードコートには一風堂を発見!思いがけず美味しいラーメンが食べられて大満足でした!休憩を終えて新東名高速道路の上り線を走行すると、次のサービスエリア、NEOPASA清水に入れないクルマが高速道路の1車線目にまで溢れて渋滞を起こしていました。長期連休中は早めの休憩をオススメします。
NEOPASA岡崎
新東名高速道路・下り線
厚木ICから約3時間で通り掛かる新東名高速道路のNEOPASA岡崎。広々としていて、お店も充実!屋上には子ども向けの遊び場も完備されていました。
刈谷ハイウェイオアシス
伊勢湾岸自動車道
NEOPASA岡崎から約20分離れたところに刈谷ハイウェイオアシスがあります。観覧車の利用料金は600円(12分/周)。2022年4月完成予定のデラックストイレが楽しみですね。他にも、天然温泉かきつばた、えびせんべいの里、岩ヶ池公園など、魅力満載です。
龍野西サービスエリア
山陽自動車道・下り線
何気なく立寄った龍野西サービスエリア。ポークカツカレーはボリューム満点で、本当に美味しかった!幻のクリームパンは売り場に商品が見当たらず・・・まぼろし?
吉備サービスエリア
山陽自動車道・上り線
少しお腹を空かせて立寄った吉備サービスエリア。ロングフライドポテトは、あまりの長さに子どもが大喜び!アツアツ・ホクホクで美味しかった。
下松サービスエリア
山陽自動車道・下り線
夕方に立寄った下松サービスエリア。閉まっているお店も多く、少し寂しい雰囲気でしたが、ウェスタン調の独特の雰囲気と見事な木彫り作品が並んでいて、思わず写真を撮りまくりました。くまモンらしき木彫りの熊もお出迎えしてくれます。他のサービスエリアとはひと味違うので、気分転換に立寄られてはいかがでしょうか。
中間地点の関西(京都・大阪・神戸)で宿泊すると贅沢な家族旅行に!
いくら運転が好きでも、関東から九州まで片道1000kmの距離を走破するのは容易ではありません。サービスエリアやパーキングエリアで休憩しながら、九州(または関東)まで高速道路を降りずに1人で片道1000kmを走破したことも多々ありますが、徹夜で運転すると睡魔に襲われてヒヤッとしたり、関東への帰路はモチベーションが下がり、遠く感じて余計に疲れたり・・・。
そこで!注目したのが関西エリア!関東からクルマで6~7時間、九州(太宰府)までは7~8時間と中間地点にあたり、魅力的な観光スポットも多く、宿泊地としては最適です。
以下は、実際に決行した家族旅行のスケジュールです。行きは大阪で2泊してアドベンチャーワールドを満喫!帰りは神戸で1泊して、翌日に名古屋港水族館でシャチを見て帰宅しましたが、家族全員、大満足の家族旅行になりました。
【往路:関東から九州へ】
1日目:関東→関西(宿泊地:泉佐野)
2日目:アドベンチャーワールド観光
3日目:関西(泉佐野)→ 九州
【復路:九州から関東へ】
1日目:九州→関西(宿泊地:神戸)
2日目:関西→観光(名古屋港水族館)→関東
ホテル宿泊の他のメリットは、照明の少ない山陽道や中国道を昼間に走行できたり、ホテルで事前に道路情報を確認して最適な走行ルートを探せたり、高速道路よりも安くガソリンを給油できたり、何よりも疲れを蓄積させず安全に西日本を横断できます。
宿泊費は安くはありませんが、もう徹夜やパーキングエリアで仮眠しながら九州を目指す気にはなれません。ホテルや旅館は早割が適用される宿泊プランもありますので、さっそく、次の家族旅行を計画したいですね。
以上、これからクルマで関東と九州の往復を考えている方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
それでは、良いドライブを!