先日開催された第53回 食生活アドバザー3級検定試験問題(開催日:2025年6月22日)の一部を共有しておきます。検定試験の問題数は50問、100点満点で合格点は60点以上、試験時間は90分です。私自身、一般社団法人FALネットワーク協会の公式テキスト&問題集を購入し、少しずつ勉強を進め(約1時間/日、2~3ヶ月間)、無事に合格することができました。検定試験は、5つの文章から「適当なもの」または「不適当なもの」を選ぶ、選択問題になっています。実際の検定試験の難易度チェックなど、参考になれば幸いです。
1)「ビタミン」に関する記述として、もっとも適当なものを選びなさい
- ビタミンkは、出血した時の血液凝固機能を持つ脂溶性ビタミンに分類される栄養素で、主な欠乏症としては「血が止まりにくくなる」がある
- ビタミンは、少量で役割を果たす微量栄養素で、そのほとんどは体内で合成されるが一部は体内で合成されないため、食物から摂取しなければならない
- ビタミンEは、皮膚や粘膜を保護するほか、視力や目の角膜を正常に保ったり、成長を促進するという働きがあり、主な欠乏症に「角膜乾燥症」がある
- ビタミン様物質とは、ビタミンに似た生理作用をもった化合物で微量ではあるが、体内におけるエネルギー源としての重要な役割を担っている
- ビタミンB6を多く含む食品としては、「豚肉、ウナギ」が代表的であるが、主な欠乏症としては「脚気(かっけ)、食欲不振、神経障害」がある
2)「ミネラル」に関する記述として、もっとも不適当なものを選びなさい.
- ミネラルは、血液や体液のpH、浸透圧を正常に保ち、筋肉や神経に刺激を与えて働きを整えるという「カラダの構成成分」に関わっている
- 加工食品は、食品添加物としてリンを使用しているケースが多いことから、近年においては、リンを摂り過ぎるといった傾向にある
- カリウムには、「細胞の浸透圧を維持する、血圧を正常に保つ、筋肉の動きをよくする、腎臓で老廃物の排出を促す」という働きがある
- ミネラルとは、カラダを構成している元素のうち、「水素、酸素、炭素、窒素」を除いた、体内では合成できない無機質のことである
- 加工食品には、ナトリウムの含有量が比較的多い食品があるため、現代の食生活においてナトリウムを過剰摂取してしまう傾向にある
3)「3大栄養素」に関する記述として、もっとも不適当なものを選びなさい.
- タンパク質は、アミノ酸が結合した化合物で、20種類のアミノ酸の組み合わせによって人体に必要なタンパク質が形成されている
- 体内では合成できないため直接、食物から摂らなければならないアミノ酸のことを「必須アミノ酸」というが、これらは全部で9種類ある
- 糖質は、普段もっとも多く摂取している栄養素であり、一般的に全エネルギーの60%弱を糖質から摂取しているといわれている
- たんぱく質が不足すると、脂溶性ビタミンの吸収率が低下することにより、その結果として、カラダの調子が悪くなるという可能性がある
- 脂質は、カラダの細胞質の構成成分や血液成分となるが、摂り過ぎると摂取エネルギーの過剰から、肥満や動脈硬化の原因となる
4)「食物繊維」に関する記述として、もっとも適当なものを選びなさい.
- 食物繊維は、代別して「油に溶けやすい脂溶性』と「水に溶けやすい水溶性」に分類でき、それぞれの性質についても違いがある
- 食物繊維には、エネルギー量が高いものもあるが栄養価が低いため、かつては「食べ物としては期待できない」と評価されていた
- 食物繊維は、「人間の消化酵素では消化されない食品中の難消化性成分であるが、糖質の吸収を促進したり、コレステロールの排出を抑制する
- 食物繊維には、腸内環境を整え改善する働きがあることから「ビタミン、ミネラル」と並んで「第5の栄養素」とも呼ばれている
- 食物繊維は便のカサを増やすことで、排便の促進や、有害物質を希釈するという作用により、大腸がんを抑制する効果が期待できる
15)つぎの料理に関する五節句として、もっとも適当なものを選びなさい。
料理:「ちらし寿司,蛤の吸い物,草餅」
- 人日の節句
- 上巳の節句
- 端午の節句
- 七夕の節句
- 重陽の節句
16)「○○過ぎたら牡蠣食うな」という食べ物にまつわる言葉の「○○に入る漢字」として,もっとも適当なものを選びなさい。
- 節分
- 彼岸
- 春分
- 花見
- 夏至
21)「栄養成分表示」に関する記述として,もっとも不適当なものを選びなさい。
- 栄養成分表示は,法律によって一定のルールが定められているが,その代表的なものとして「主要5項目」に関する表示がある
- 栄養成分の含有量については、製造者が全ての責任を負って表示しており、その食品の持つ優れた栄養素が表示される食品もある
- 栄養成分表示は、「100gあたり」といった重量に関する単位だけでなく、「ml」「食」「包装」「枚」「粒」などの単位で表示することもできる
- 消費者が、食品を正しく選択するために有益な情報が「栄養成分表示」であることから、以前より栄養表示基準に従った食品表示を義務付けていた
- 栄養成分における表示については、「エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量」の決められた栄養素を全て表示することを義務付けている
23)「畜産物の原産地表示」に関する記述として、もっとも不適当なものを選びなさい。
- 食肉として、単に切断したものや、薄切りにしたものについては、必ず生鮮食品扱いにしなければいけない
- 同種類の食肉ではあるものの、複数の原産地のものを混合した場合、重量における割合の多い順に原産地名をすべて表示しなければならない
- 衣を付けただけの「とんかつ用」豚肉は、加工食品に該当するものの、原産地表示をしなければいけない
- 食肉の原産地とは、一番長く飼養された場所を指すため、輸入した畜産物でも、飼養期間が外国より日本の方が長い場合は「国産」となる
- 合挽き肉については、原産地表示は必要な場合もあるが、加工食品としての食品表示をしなければいけない
24)「食品加工の主目的」に関する記述として、もっとも不適当なものを選びなさい。
- おいしく感じさせることで、付加価値や商品価格の安定化を高める目的がある
- 食べられない部分を取り除くことで、安全に食べられるようにする目的がある
- 消化・吸収率を高めたり、栄養素を添加することで栄養価を高める目的がある
- 保存性を高め、長期の輸送ができることで、安定供給を可能にする目的がある
- 切る、細かくする、やわらかくするなどによって、可食性を高める目的がある
42)つぎのうち『「食料需給表」のことで、FAOの統一的な作成の手引に基づき、農林水産省が作成している』に関連するものとして、もっとも適当なものを選びなさい。
- スローフード
- ファストフード
- フードマイレージ
- フードファディズム
- フードバランスシート
正解
1) 1
2) 1
3) 4
4) 5
15) 2
16) 4
21) 4
23) 5
24) 1
42) 5